空き缶のはなし

 日常生活ではあまりスクラップに縁のない方でも、一番多く触れる機会があるのが 空き缶 ではないでしょうか? 
スクラップが発生するような職業ではない方でも、定期的に集められる身近なものなので紹介していきたいと思います。

空き缶はスチール缶アルミ缶の大きく二つに分けられます。内容物によって缶に使われる金属の向き不向きがあり、それに応じた種類が使われています。

①スチール缶

 アルミ缶に比べて丈夫なため、重量のあるものや、危険なものなどに使われている

 例: 食品缶詰 コーヒー缶 塗料 鉱物油 カセットコンロのガス缶 殺虫剤 など

②アルミ缶

 スチール缶よりも軽量で錆びが出ない。炭酸飲料などに向いている

 例:ジュース、ビールなどの飲料缶 ヘアスプレー缶 一部メーカーのコーヒー缶 など

最近ではスチール缶とアルミ缶の見分けがつきにくいものも出てきているので、磁石をあてるか缶に印刷されているリサイクルマークで確認してください。

 今回は空き缶のお話でしたが、受入できないものもあります。参考までにいくつかご紹介します。

① 未開封の缶、中身の残っている缶
 弊社では廃油、廃液などの受入は行っておりませんので必ず中身を出してからお持込ください。塗料缶などの使い切れずに固まってしまったものなども産廃扱いになるので、受入不可となっております。

② 缶の中に異物があるもの
 飲料缶などの空き缶を灰皿代わりにしたものを持ち込まれるお客様が稀にいらっしゃいますが、絶対にやめて下さい。

③ プルタブだけを外してまとめてあるもの
 『プルタブを集めて車イスを寄付しよう!』という運動がかつてあったようですが、現在ほとんどのアルミメーカーはプルタブのみの買い取りは行っていないので、我々原料問屋も持て余しているのが現状です。そもそもリサイクルしやすいように外れないようにしてあるのにわざわざ切り取る意味があるのでしょうか?

 この3つがおおよそ受入できないものですが、なかでも③の『プルタブ』については未だに誤解されている方も多いので、別の回で詳しく解説したいと思います。ではまた次回。

 

 

 

2016年12月05日