被覆電線は言葉のとおり銅線にビニールなどの絶縁体を覆い被せてあるものの総称です。むき出しの電線ではショートしてしまうし、劣化も早まるため絶縁体で覆っています。しかしスクラップ業では原料として使うためにビニールを剥離する必要があります。もちろん剥離するとビニール分の重量が減ってしまうので、被覆電線を売買するときは【銅率】というものが買取価格の基準となってきます。
銅率は下記の計算式から求める事ができます。
剥離した銅線の重量(㎏) ÷ 剥離する前の被覆線の重量(㎏) × 100 = 銅率(%)
つまり被覆線からどれだけの重量の銅が取り出せるか? ということが重要になってきます。一見太くて銅が多く入っていそうな電線も剥離してみるとそれほどでもない場合もあるので、正確な銅率が知りたければ一度計量してみるのも面白いかもしれません。
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一芯線の太物は80%ほどの銅率がある
細物は55~70%程度
写真は左から325、100、22、8㎟もの -
一芯線は外側にスケア数(断面積の広さ)が入っているので、検収の際に参考にする
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CVの三相線などはビニールの他に紙などが巻いてあるため銅率は50~60%前後
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Fケーブルは外側のビニールの中に2~4本の線が入っている
銅率は40~45%前後のものもある